こんにちは、お久しぶりです。
今回は上大迫が担当します。
新卒採用チームにアサインされたことで学生さんと接する機会が多くなり、最近「おすすめの本って何ですか?」と聞かれることが何回かあったので、それについて書いてみます。
僕は割と読書が好きな方なので、おすすめはたくさんあります。
例えば「小さなチーム、大きな仕事」とか「海賊と呼ばれた男」とかはここ1年くらいで読んだ中ではかなりおすすめです。
ただ、僕の人生に大きな影響を与えた本って何だろうと考えると「ハーバードMBA留学記」かなと思ってます。
これは現ライフネット生命社長兼COOの岩瀬大輔さんが書かれた本で、岩瀬さんが留学中に思ったことをまとめたものです。
以下の一節が、個人的にはとっても気に入っています。
”僕にとってprincipleは、胸や背中の筋肉のようなものだ。
小さなことで少しでも、自分の信念を曲げてしまったら、どんどんその筋肉は弱くなっていく。
逆に、自分の信念を守ることで、自分が少しずつ、少しずつ強くなっていくことができる。
ある日突然、大きな問題に直面してはじめて、自分の価値基準ができあがるものではない。
もっと小さな、些細な問題を自分がどう判断するか、その積み重ねで自分のprincipleが形成されていくものだ。
だから、目の前のちょっとした問題と思えるようなことでも、信念を持って行動しなければならないと思う。”
自分にとっての信念は何か、守るべきものは何かを考えるということ。
当時高校3年生だった僕にとっては、頭をガーンと殴られたような衝撃がありました。
それまでは「自分にとっての信念は何か」なんて考えたことはなかったので、初めて、自分の信念って何だろうと考えるきっかけになったんですね。
なんだかんだ、同じような価値観の友達とずっと付き合ってきたし、学生というある意味責任のない立場だったので、そんな重大な判断を迫られることなく生きてきたなーと気づいた訳です。
そして、自分のprincipleを形成するためには、価値観の違う人と付き合い、たくさんの価値判断を求められる環境に身を置くのが一番だと考えて、大学では1年間の派遣交換留学に行き、ビジネスや日本文化に関して数えきれないほど議論してきました。
一口に留学と言っても、個人的には、principleを形成するような価値判断は、パブやクラブで外国人と「うぇーい」ってやることでは得られないと思ってます。
授業前に何十ページもあるテキストやケースを読み込んで、自分なりの答えを出してから授業に臨み、ガチンコの議論をする。あるいは、グループワークでメンバーと夜遅くまで図書室に残ってプレゼン準備のためのミーティングをする。
そういう深い議論の中で、自分と他人との価値観の違いや折り合いの付け方って学べると思うんですよ。
とは言え、別に留学することだけがprincipleを形成する手段だとは全然思っていません。
一つは、サマーインターンでの新規事業立案とかでも、譲れない価値観や主張のぶつけ合いを何度も経験して、留学中と同じくらい学びはあったから。
もう一つは、昔の日本人は留学なんてしなくとも信念を持っていたからです。
武士道って信念そのものじゃないですか。
「守るべきものを死んでも守る」っていう自分の中の基準や信念を貫き通すことが美徳とされる訳ですし。
だから、結局は環境の違いというより意識の差なのかなと。目の前のちょっとした問題に対して、信念を持って行動できるかという小さなことの積み重ねが、大きな差になっていくのかなーと思うのです。
話が長くなってきたので、この辺で終わりにしますが、やっぱり就活でも
「あなたのprinciple、信念は何ですか」
という質問に答えられる人は強いはずです。
就活はたくさんの価値判断を迫られるいい機会なので、自分の信念について考えてみてもいいのではないでしょうか。
ちなみに、武士道に興味のある方は新渡戸稲造の「武士道」や宮本武蔵の「五輪の書」やルーズベネディクトの「菊と刀」等がおすすめなので、ぜひ。
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